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道産木材製品 HOKKAIDO WOODのある暮らし|株式会社大雪木工

北海道産木材を活用した建材や製品を紹介する「HOKKAIDO WOODのある暮らし」。第2回目の記事は「株式会社大雪木工」です。
※全9回の連載を予定しています。

株式会社大雪木工は、旭川市の隣にある東川町に拠点を置く家具メーカーです。1983年の創業当初は、タンスやカップボードなどの棚物家具が主流でしたが、時代の移り変わりと共に主力商品が椅子や机などの脚物家具の製造へ変化していきました。しかし、世の中の需要が変わろうとも使う人の安心と安全、環境への配慮を掲げ、家具づくりに邁進する姿は変わらず、今日まで家具を作り続けています。

今回お話を伺ったのは、株式会社大雪木工の代表取締役、長谷川将慶(まさのぶ)さん。さらに常務取締役の長谷川貴充(たかみつ)さんにも同席していただきました。

左が常務取締役の長谷川貴充さん、右が代表取締役の長谷川将慶さん。

北海道産木材活用のきっかけ

「1983年に先代が創業した当初から、大雪木工では北海道産木材を活用していました。当時、外国製の樹種や良材は大手メーカーに流れてしまうことが多く、私たちまで届くことがほぼなかったんです。ですので、木材の流通状況から北海道産木材を活用した部分も正直に言うとあります。しかし、『北海道産木材は良材じゃないのか?』というと、私はそんなことはないと思っていました。先代が建材事業も行っていた関係で、私は小さいころからセンノキ、カバノキ、ニレノキ、タモノキなどの北海道産木材に触れることが多かったんです。家にある家具も同様の樹種を使用していたので、幼心に『いい木だな』と感じていたんですよね。

自分も事業に関わるようになり、家具を大量生産することが主流となった高度経済成長期には海外製の木材が広く流通。もちろん、使用することもありました。だけど、北海道産木材のカバノキやセンノキはもちろん、ハンノキやキハダ、アズキナシなどもずっと家具に活用し続けていたんです。やがて大量生産の時代が終わり、平成から令和へと生活様式も大きく変わっていきました。家具のニーズも変わり、今は山元から出る北海道産木材だけで家具を作れる環境に落ち着いてきています」

 

大雪木工のHOKKAIDO WOOD

「2015年に大雪木工でスタートした『大雪の大切プロジェクト』で、2017年から北海道産木材のハンノキを使った家具の製造が本格的に始まりました。このプロジェクトは、ものづくりを続けていくことと、森の持続性を考えてさまざまな業種の方たちと未来へ向けた活動をしています。2022年にはセンノキ、2025年にはタモノキの家具がプロジェクトに加わり、大雪木工の家具は現在、全ての商品に北海道産木材を使用しています」


「大雪の大切プロジェクト」がプロジェクトの一環で行った日本空間デザイン2024展示の様子。倉庫に北海道産カバ材のLVLという木質建材を240本吊るす空間構成を行い、サスティナブル空間賞と審査員特別賞賞を受賞しました。


「『大雪の大切プロジェクト』は、代表と家具デザイナーの小泉さんがスタートさせました。最初はなかなか浸透しない部分もありましたが、今はものづくりを続けていくために必要なプロジェクトだと考えています」と長谷川常務。

大雪木工の北海道産木材への想い

「近年、木材に限らず、消費者が素材や産地に興味を持つ風潮になってきたことは良いことだと思っています。ただ、その弊害として、商業的に特定の産地のものを消費するようになっていかないかと危惧している一面も、私はあります。環境維持を考え、伐採や生産、販売量などをバランス良く進めていかないと、いつか資源が枯渇してしまうんではないかと。森林環境が消滅すると、木こりや製材屋の仕事がなくなります。私たちも家具が作れなくなり、ものづくりの伝統が途切れてしまいます。北海道産木材を使用した家具づくりが未来永劫続くように、自分たちにできることや大切なことはなにかを追求し続けていきたいです」

お問い合わせ

企業名:株式会社大雪木工
住所:〒071-1426 北海道上川郡東川町北町4丁目13-2
電話番号:0166-82-2900
URL:http://www.taisetsu-mokko.co.jp/
SNS:https://www.facebook.com/taisetsumokko