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道産木材製品 HOKKAIDO WOODのある暮らし|株式会社野口染舗

北海道産木材を活用した建材や製品を紹介する「HOKKAIDO WOODのある暮らし」。第7回目の記事は「株式会社野口染舗」です。
※全8回の連載を予定しています。

株式会社野口染舗は、1948年に札幌で創業した老舗の悉皆屋(しっかいや)です。悉皆屋とは、着物の染色やお直しなどをはじめ、着物に関する相談を取りまとめるプロデューサー的な存在のこと。着物の染め替えの技術や設備を活かして2023年にスタートした、天然染めを追求したブランド「BetulaN(ベチュラン)」は、北海道産の白樺を始め様々な天然染料で染め上げた製品を制作し、道内外で販売しています。

今回はこのBetulaN(ベチュラン)について株式会社野口染舗の5代目、野口繁太郎さんにお話を伺います。

 

悉皆屋が北海道産の白樺に出会うまで

「白樺の森を大切に育てている方との出会いをきっかけに、森を健やかに保つための間伐という営みを知り、その恵みを染色に活かせないかと考えました。振り返れば数年前、道外の方とキャンプに行く機会がありました。薪に白樺を使っていると『白樺を薪に使うなんて贅沢だね』と言われ、希少な木として白樺が捉えられていることを知り、驚いたんです。

野口染舗の天然染めブランド『BetulaN(ベチュラン)』は、役目を終えた素材に自然がもたらす生命力をあらためて宿し、染めものを通して再び息吹を吹き込むものづくりをしています。白樺の間伐材の活用は、私たちのものづくりの思想と響き合うものでした。道外の人の『北海道=白樺の木』というイメージも商材的に良いのかもしれない。と、北海道産の白樺で染色することを決めました」

 

野口染舗のHOKKAIDO WOOD

「実はBetulaN(ベチュラン)で最初に挑戦した染料は、珈琲の出涸らしでした。札幌は珈琲を多く飲む街として日本一(※1)になったのもあり、札幌のイメージに合うだろうと。その後は、ワイナリーでワイン造りを終えた葡萄の果皮を活かし、新たに『葡萄染め』という表現へと広がっていきました。他にも北海道で生産量トップを誇る果実『アロニア』についても、その加工過程で生まれる果皮を活かした商品も展開しています。全て北海道産の天然染料ですが、本州などで行われる展示会では白樺で染めた商品の反応が一番良いです。さらに白樺は採取する時期によって木や葉の状態が変わるため、同じ染色の商品は二度と作れません。だけど『それが良い』と購入してくれるお客さまがとても多いです。染色のデメリットになりやすい『染色の不均一さ』さえも、希少性として商品の価値を高めてくれることも魅力がありますよね」
※1総府省統計局「家計調査」より(野口染舗公式サイトより抜粋)

△白樺で染色したポーチ。白樺を染料として使用すると、ピンクや黄色などになるそう。季節によって葉や内樹皮に含まれる色素の割合が変わるため、色の濃さも変化するそうです。

 

HOKKAIDO WOODへの思い

「BetulaN(ベチュラン)を始めたおかげで、ニューヨーク発の食料品セレクトショップ『DEAN & DELUCA』や砂川のコスメブランド『SHIRO』と染色によるコラボレーションが実現しました。他にも、航空や建設業などいろいろな業界の方とご一緒できる機会が増えています。この取り組みを、これからも丁寧に積み重ねていきたいと思っています。また、北海道産白樺を活用する上で、私が強く意識しているのは生産者への還元です。森を育てる過程で生まれる枝葉など、これまで使い道の限られていた素材にもう一度光を当て、染めというかたちで新たな価値へとつなぐ。その循環が森へ、生産者へと還っていく仕組みを大切にしていきたいと考えています。できれば製品を通じて生産者の名前を出せるようにもしていきたいですね。BetulaN(ベチュラン)に関わる人々の気持ちが前向きになるような環境を目指していきたいです」

お問い合わせ

企業名:株式会社 野口染舗
住所:〒003-0808 札幌市白石区菊水8条2丁目2-9
電話番号:011-811-3816
URL:https://ngsp.co.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/noguchisenpo
Instagram:https://www.instagram.com/noguchisenpo/